妊娠中の納豆摂取は、アトピー性皮膚炎を予防するかもしれない

Ozawa N, et al. Maternal intake of Natto, a Japan’s traditional fermented soybean food, during pregnancy and the risk of eczema in Japanese babies. Allergology International 2014; 63:261-6.

発酵食品とアレルギーの予防。

■ 以前、1歳までのヨーグルト摂取とアトピー性皮膚炎発症リスクの低下の関連に関してご紹介しました。

■ こういったコホート研究における食事と疾患の関連は、報告によって差がでることもあり、そのまま推奨には移せないのですが、興味深い分野でもあります。今回は、本邦からの報告で、母の納豆摂取と子どものアトピー性皮膚炎発症リスクを検討した結果です。

 

千葉市の出生コホートに参加した母児650組に関し、母親の妊娠中の食習慣と、児の湿疹発症における関連を調査した。

背景

■ 妊娠中の母親の食事は、乳児の湿疹の発症に影響を与える可能性があるという報告がある。
我々は、本邦における妊娠中の母親の食生活と乳児期の湿疹リスクとの関連を調査した。

 

方法

■ 千葉市の病院2施設において、前向きコホート試験を実施した。

■ 妊娠中の魚、バター、マーガリン、ヨーグルト、納豆に関する食事習慣に関し、出産直後に母親から得た。

■ これらの食品の摂取頻度は、4群に分類された:
1)毎日、2)週に2〜3回、3)週に1回、4)月に1回またはそれ以下。

■ 生後6ヶ月での湿疹の診断は、2ヶ月以上持続したかゆみを伴った湿疹の存在によってなされた。

 

結果

■ 母子650組に関する有効なデータが得られた。

妊娠中の母親の魚、マーガリン、ヨーグルトの摂取頻度と乳児の湿疹発症率に有意な関連は認められなかった。

■ バター摂取に対し、乳児期の湿疹発症率は、1日2〜3回またはそれ以下の摂取群よりも毎日摂取群で有意に高かった(p = 0.044)。

納豆に関し、乳児期の湿疹発症率は、週に2-3回またはそれ以下の摂取群より、毎日摂取群の方が有意に低かった(p = 0.020)

 

結論

■ 妊娠中の納豆の高頻度摂取は、生後6ヶ月の乳児における湿疹発症率を低下させる可能性がある。

 

結局、何がわかった?

 ✅妊娠中、母親が毎日納豆を摂取している群は、児の湿疹発症リスクが低くなった([p=0.020)。

 

 

発酵食品がアレルギー予防に働くかどうかは、まだ検討は必要。

■ 母の納豆摂取が子どものアトピー性皮膚炎発症に効果があるとまとめられますが、この検討にはいくつかの限界があるとされています。

■ 例えば、摂取頻度だけで調査されており、摂取量による効果はわからないことや、アトピー性皮膚炎の診断はアンケートであったこと、血清IgEは検討されていないため、アトピー性ものかどうかわからないなどです。

■ 魚・マーガリンに関してのアンケートは、多価不飽和脂肪酸とアレルギーの関連が報告されているからです。

 

 

今日のまとめ!

 ✅妊娠中の母親の納豆摂取は、子どものアトピー性皮膚炎発症リスクを下げるかもしれない。

 

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