4価インフルエンザワクチンは、いわゆる『型がはずれても』有効か?
■ 『インフルエンザワクチンの型が外れてませんか?』という質問をうけることがあります。
■ 確かに、カナダで3シーズンにわたって行われた研究では、シーズンごとに有効性の差は大きいようです。
■ また、低年齢でのインフルエンザワクチンの有効性には、いまだ疑問が呈される場合もあります。
■ さらに、多くのインフルエンザワクチンの有効性の検討は診断陰性例デザイン(Test negative control design)で行われています。しかしより有用な研究デザインはランダム化比較試験でしょう。
■ 今回は、3歳未満の乳幼児に対し13カ国で行われた、12000人以上のランダム化比較試験で4価インフルエンザワクチンの有効性を検討した報告をご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
生後6~35か月の小児12018人に対する不活化四価インフルエンザワクチン(IIV4)の有効性をランダム化比較試験(IIV4群 6006例と対照群6012例)で評価したところ、
✅ 64%がワクチン株不一致だったにも関わらず、ワクチン接種した全群の検討においてのワクチン有効率は、中等症~重症のインフルエンザにおいては64%(53-73)、重症度を加味しないすべてのインフルエンザに対して50%(42~57)だった。
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