経口免疫療法は、リスクと効果のバランスを取ることが難しい。
■ 食物経口免疫療法の問題は、リスクと効果のバランスを取ることが難しいことです。
■ そのため、加工品で治療をすすめるという医師もいらっしゃいます。
■ 経口免疫療法に関しては、現状では標準的治療ではありませんので、さまざまな方法がありうると思います。
■ ただ、個人的には、加工品での免疫療法は効果の予想が難しいですし、現状では十分な有効性も示されていないというシステマティックレビューもあり、最初にする方法とはしていません。
■ しかし、標準的な方法が開発されれば、また別でしょう。
■ 今回は、日本からの報告で、『低アレルゲン化したクッキー』を使用した、卵アレルギーの経口免疫療法の報告をご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
重症の鶏卵アレルギー患者33人に関し、低アレルゲン化クッキー群とプラセボ群による経口免疫療法の有効性を比較したところ、
✅4か月後に固ゆで卵白2 gをクリアした率は、低アレルゲン化クッキー群は、プラセボ群よりも高かった(19人中7人 [37%] vs 12人中1人 [8%]; χ2検定; p = 0.077)。
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