6月5日に、WHOからのマスクの指針が変更されました。
■ 6月5日にWHOからの指針の変更があり、感染拡大地域ではマスクを推奨と変更されたそうです。
■ すでに、(感染リスクの高い)医療者に対するマスクは、呼吸器感染症のリスクを0.59倍に、インフルエンザ様疾患のリスクを 0.34倍にするといったメタアナリシスはあり、個人的にはマスクの不要論には意見を述べてきませんでした。
■ これまで一般には、西洋ではマスクの使用を推奨してきませんでした。その理由としては、(感染リスクの低い)非医療者では有効性を明らかにしにくく、実際に装着するかどうか期待できないかもしれないとう考えがあったようです(Bmj 2020; 369:m1442.)
■ しかし、新型コロナに対する有効なワクチンはまだ出現していない状況であるため、流行地域(つまり感染リスクが高い)場合に少しでも感染拡大を抑える方法として提案されたのでしょう。
■ この動きに関係しているかどうかはわかりませんが、6月1日のLancetにCOVID-19に対するマスクの効果をみたメタアナリシスが報告されていました。
私は、この研究結果がそのまま学校でのフェイスシールドなどを強制する理由までにはならないと考えています。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
新型コロナウイルス(SARS-Cov2)、SARS、MERSの感染防御に関して、マスク・距離・アイガードの効果を検討した44 件(25697人)のメタアナリシスを実施したところ、
✅ ウイルスの感染は、物理的距離が1m以上の場合は、1m未満の場合と比較して低かった(10736人、調整オッズ比 0.18; 95%CI 0.09~0.38)。
✅ マスクの使用は感染リスクの減少につながる可能性があった(2647人;調整オッズ比 0.15; 95%CI 0.07~0.34)。
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