卵アレルギーのある場合に、卵の加工品で治療を行うケースがあります。
■ 卵アレルギーのある児に対し、食べられる範囲で食べ続けることは『必要最小限の除去』として有効な方法で、少量で継続摂取することで食べられる量が増えてくるケースがあることは報告されています。
■ 加工品を摂取(たとえばマフィンやビスケットなど)を継続することで免疫療法を試みる方法はあり、有効性も報告されていますので(Journal of allergy and clinical immunology 2012; 130:473-80. e1.)、否定されるものではありません。
■ ただし、個人的には、基本的に卵の免疫療法は加工品では行っていません(理由は別途noteにまとめています)。
■ そして最近になって、卵の加工品(マフィン)と卵そのものの免疫療法の有効性を比較した報告が発表されましたのでご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
3~16歳の焼き固めた卵を摂取可能でありながら焼き固めていないの卵への反応性が残る小児(中央値7.3歳)を、焼き固めた卵料理(ex:マフィン)の摂取か、卵による免疫療法にランダム化して有効性を比較したところ、
✅ Sustained unresponsiveness(治療を8~10週間中断してから再度負荷しても摂取可能)は、焼き固めた卵摂取群 では27人中3人(11.1%)で達成されたのに対し、卵による経口免疫療法群では 23人中10人(43.5%)で達成された(p=0.009)。
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