喘息のコントロールが不十分な場合、ステロイド点鼻薬などの追加を考慮する方法もある。
■ 私は、喘息のコントロールがもう一つかな?というときには、まずは環境要因や吸入手技の見直しを行うことが多いです。
■ それらが問題なければ吸入ステロイドの増量などが考えられるわけですが、呼気一酸化窒素や下鼻甲介(鼻の粘膜)の様子を観察して、副鼻腔炎の合併がないかを想定したり鼻洗い(鼻うがい)やステロイド点鼻などを追加することも考慮されます。
■ 思ったより鼻の状態に関しては見逃されていることも多く、『喘息のコントロールが困難』というご紹介患者さんを、鼻の治療の強化でコントロールできるようになることも多く経験します。
■ 最近の報告で、小児喘息に対するステロイド点鼻薬や抗ヒスタミン薬の有用性を示した研究結果がありましたのでご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
台湾の国立衛生研究所のデータベースを用いて、2000 年~ 2012 年までに喘息と診断され、その後 1 年以上の追跡調査を受けた患児を対象に喘息発作の急性増悪の危険因子の評価を行ったところ、
✅ 喘息の急性増悪は、未就学児群の方が高年齢群よりも多かった(adj.HR 1.68; 95%CI 1.44~1.95)。
✅ ステロイド点鼻や第2世代抗ヒスタミン薬の使用は、2~6歳(adj.HR 0.38; 0.57~0.45)および7~18歳(adj.HR 0.50; 0.52~0.35)のアレルギー性鼻炎の患児の喘息急性増悪を有意に減少させた。
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