マグネシウムの追加吸入は、小児の重症喘息発作に有効か?

喘息にマグネシウムが有効?

■ マグネシウムを喘息に?と思われるかたもいらっしゃるかと思いますが、マグネシウムが平滑筋をゆるめる作用があるために切迫早産の治療に使われることからも、気管支の平滑筋をゆるめるかもしれないと想像できます。

■ そして、硫酸マグネシウムを静脈内投与することで有効性があるものの、ネブライザー投与では有効性がなかったことが既にメタアナリシスで示されていました。

■ しかし、まだまだ十分なデータがそろっているとはいえませんでしたので、大規模なランダム化比較試験がおこわなれ、JAMAで報告されることに繋がりました。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

カナダの三次医療を行う小児救急治療部7施設に受診した喘息発作児(2~17歳)で、初期治療で効果不十分だった818人を、マグネシウム含有の気管支拡張薬群とプラセボ含有の気管支拡張薬群にランダム化し、24時間以内の入院率を比較したところ、

✅マグネシウムを投与された409人のうち178人(43.5%)が、プラセボを投与された407人のうち194人(47.7%)が入院し、有意差は認めなかった(差 -4.2%; 絶対リスク差 95%[exact]CI -11%~2.8%; P = 0.26)

 ✅ 試験開始から240分までのPRAMスコア、酸素飽和度、収縮期血圧、アルブテロールの追加治療の回数に有意差はなかった。

 

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