■ デュピルマブは、重症アトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤であり、IL-4α受容体を阻害することで、IL4/IL13のシグナル伝達を低下させ、有意な効果を示します。 ■ あくまで炎症性サイトカインのシグナル伝達を抑える薬剤なのですが、皮膚のバリアの指標も徐々に改善させることが報告されています。...
アトピー性皮膚炎の記事一覧
■ たとえば、医療者はラテックス(ゴム)アレルギーが多くなりますが、それは手洗いとゴム手袋を使う機会が多いからになります。 ■ 接触皮膚炎が多くなるといえますが、では、幼児期のアトピー性皮膚炎はその後の接触皮膚炎を増やすのでしょうか?...
本邦における、幼児期のアトピー性皮膚炎は減少傾向にあります。 ■ 本邦における学校保健統計調査(平成26年度)では、幼稚園におけるアトピー性皮膚炎の有症率が2.37%で過去最低になったと報告されました。 学校保健統計調査-平成26年度(確定値)の結果の概要 ■ では、別の国ではどうでしょう?ノルウェーからの報告をご紹介...
■ 寒い季節になると、セーターなどで皮膚をかゆがるお子さんが出てきます。■ とくにアトピー性皮膚炎は、刺激が軽微であってもより強い掻痒感を感じる現象があります(アロネーシス)。そこで、衣服によるアトピー性皮膚炎の治療効果をみた大規模ランダム化比較試験をご紹介します。...
アトピー性皮膚炎の患者さんの多くが、ステロイド外用薬を減らしたいと考えているでしょう。 ■ ステロイド外用薬は、アトピー性皮膚炎の炎症を減らしていくために重要な役割を果たしています。 ■ 以前、皮膚の炎症は、IL-4/IL-13というサイトカインを通し、さらに皮膚バリアを低下させてアトピー性皮膚炎を悪化させていくことは...
■ アトピー性皮膚炎の痒みの原因は一様ではないため、一般的に汎用されるヒスタミンH1受容体拮抗薬では十分にはアトピー性皮膚炎の痒みはおさえられないとされています。 ■ そこで、いくつかの薬剤によりアトピー性皮膚炎のかゆみを抑えないかが検討されており、ヒスタミンH4拮抗薬も注目されています。...
アトピー性皮膚炎は睡眠障害を起こしえます。それは、身長の伸びに影響するのでしょうか? ■ アトピー性皮膚炎は悪化するとかゆみのために睡眠障害をきたします。 ■ では、その睡眠障害は身長の伸びに影響するでしょうか? Silverberg JI, Paller AS. Association between eczema...
ステロイド外用薬の連日使用は皮膚の厚みを低下させる。ではタクロリムス(プロトピック)軟膏は? ■ ステロイド外用薬は、同じ箇所に連用すると、皮膚の厚みが低下し皮膚萎縮を起こし得ます。 ■ その頻度を減らすとその副作用は出にくくなることはすでに報告されていますが、プロトピック軟膏は毎日の連用でも皮膚萎縮は起こしにくく、週...
■ 私は、アトピー性皮膚炎診療において保湿剤を重視していて、きちんと毎日のケアをおすすめしています。■ しかし、「何を塗るのか」に関しては十分な検討はなかなかありません。一部、基剤だけよりも保湿成分が含まれていたほうがよいというランダム化比較試験はあります。...
習慣性掻破行動とは、「くせになった掻き行動」のことです。 ■ アトピー性皮膚炎は、定義に「かゆみ」がある疾患です。そして、そのかゆみは本人のみならず家族の生活の質を大きく下げます。 ■ そして、そのかゆみは「習慣性掻破行動」いわゆる「掻きぐせ」につながることがあり、その掻きぐせの介入は、決して簡単ではありません。 ■ ...
杏林大学皮膚科の塩原哲夫先生らのグループは、とてもユニークな研究をよく発表されていて、ご講演もすごく面白いです。 最近は汗に関する検討をおおく発表されており今回はそのうちのひとつをご紹介します。...
アトピー性皮膚炎の痒みに対し、対応する方法は多くはない。 ■ アトピー性皮膚炎の痒みは、生活の質を大きく下げ、睡眠も傷害します。 ■ 結局は、皮膚の改善そのものが痒みも改善させるのですが、ステロイド外用薬の毎日の連用は推奨できません。 ■ 今回は、タクロリムス外用薬(プロトピック軟膏)が痒みに有効というランダム化比較試...
酒さ様皮膚炎は、ステロイド外用薬を長期に毎日塗り続けると起こりやすい、全体に真っ赤になるような紅斑のことです。ただし、ステロイド外用薬は副作用が起こりえ、酒さ様皮膚炎もそのひとつです。...
保湿剤の使用で皮膚の菌のバランスが改善するか? ■ 保湿剤を使用することで、皮膚の菌叢が変化することが報告されています。 ■ それに関連したランダム化比較試験をご紹介します。 Bianchi P, et al. Effects of a New Emollient‐Based Treatment on Skin Mi...
プロトピック(タクロリムス)軟膏は、使用開始時の刺激感が問題になります。 ■ プロトピック(タクロリムス)軟膏はタクロリムスの分子量が800ダルトンであるため、皮膚炎がないと吸収されにくくなります。しかし、皮膚バリアが低下していると吸収が良くなり、刺激感を誘発します。 ■ ステロイド外用薬などで皮膚をある程度改善させて...
ステロイド嫌い(忌避)は、患者側にとどまらず存在する。 ■ 私は、ステロイド外用薬は使い方に習熟する必要があり、さらに説明も丁寧にしなければならないとても面倒な薬だと思っています。 ■ もちろん、アトピー性皮膚炎の炎症が残存していると、さらに皮膚バリア機能がさがること、さらに感作が進むことから、はやめに炎症をおさえて皮...
検索
カテゴリー
アーカイブ
メールフォーム
◇ 専門は小児アレルギー学。
◇ 医学博士。
《学会活動など》
◇ 日本小児科学会専門医・指導医。
◇ 日本アレルギー学会専門医・指導医・代議員・広報委員会(啓発活動委員会含む)委員・アレルギー疾患対策基本法特別委員会委員。
◇ 日本小児アレルギー学会代議員・研究推進委員会委員・広報委員会委員。
《一般向けの活動など》
◇ Yahoo!個人オーサー。
◇ NewsPickプロピッカー。
◇ アメブロオフィシャルブロガー。
◇ メドピア外部執筆者/症例相談エキスパート。
◇ メディカルノート外部執筆者。
◇ バズフィードジャパンメディカル 外部執筆者。
◇ メディカルトリビューン外部執筆者。
◇ SNS医療のカタチ初期メンバー。
◇ コロワ君サポーターズメンバー。
◇ このブログが、医療者のみなさまの一助となり、最終的には患者さんの幸せにつながりますように。
◇ ブログを読む際の注意点として、以下の「About Me]を御覧ください。
新刊です
created by Rinker
¥3,740
(2024/04/26 01:56:27時点 Amazon調べ-詳細)
既刊
※おかげさまでAmazonランキング、全書籍において最高7位まで上がりました。100以上、星4.6の評価をありがとうございます。
2020年4月の既刊です。 200以上、星4.6の評価をありがとうございます。